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一陣の風

2019年4月1日。
日本の競馬界における歴史的な名牝がこの世を去りました。

ウオッカ。
2006年のダービー馬です。
特筆すべきは64年ぶりに牝馬が制したということ。それから、2006年以降まだただの一頭もダービーを勝った牝馬がいないということ。
だからといって絶対的に強いのかと言われればそうでもなくて、負ける時はボロ負けだし、騎手も定まらないし、でも勝つ時は必ずドラマティックな勝ち方をする、そんな馬でした。
容姿ときたら黒っぽいつやつやの鹿毛に、鼻にすらっと通った流星(白い部分)が入った美しい馬でした。
宝塚でいうならライバルのダイワスカーレットが文句なしの娘役トップスターだったのに対し、ウオッカは組を背負って立つ男役トップスターのような凜とした輝きと美しさがあったと思います。
引退レースとなったドバイマクトゥームチャレンジラウンド3の後、そのままアイルランドに渡って繁殖生活を送っていました。
産駒は大型馬が多くてなかなか走らなかったけれど、いつかその血を受け継ぐ子がダービー勝ってくれるのかなあと思っていたら、今年の種付けのためにイギリスに渡っている際馬房で骨折し、そのまま蹄葉炎を発症して安楽死になったそうで…。
無念としかいいようがないですが、私は彼女が亡くなる時はきっと天を仰いで、「いい生涯だった」と笑って逝った気がしてならないのです。


私にとってのウオッカのイメージは、一陣の風でした。
そういう意味で私の印象に色濃く残っているのは向かい風を切り裂いてやってきた(と実況で言われていた)ヴィクトリアマイルなんです。
次点が目の前で勝ってくれたジャパンカップ(え、今ジャパンカップって打ったらジャパンCって真っ先に変換したうちのMac、なにこれ。変換候補にJapan Cupもあるってどういうこと)。


色々書きたいことはまだまだあるのですが、彼女について書いた日記をいくつか再度あげることで私からの祈りにします。
本当にありがとう、ウオッカ。大好き。
そしてライバルのお嬢ことダイワスカーレットが長生きしてくれますように。
もう同じ世代のアストンマーチャンもローブデコルテも居らず、寂しくなりました…。

2009年ヴィクトリアマイル
2009年安田記念
2009年天皇賞・秋(1)
2009年天皇賞・秋(2)
2009年ジャパンC(1)
2009年ジャパンC(2)
2009年ジャパンC(3)
2010年JRAカレンダー
かんざき * - * 21:28 * comments(2) * trackbacks(0) * - -

コメント

あー、ヒシアマゾンも逝ってしまいました(涙)。

長く競馬を見てきましたが、今でも一番好きな馬。牝馬は無用と言われた時代、性差を超えて戦った、見事な牝馬でした。印象的なレースもたくさん。28歳。引退後もアメリカまでファンが訪れる、みんなに愛される馬でもありました。いい子は残せなかったけど、いつか彼女の血を引く子供達の走りを見てみたい。競馬はそれが出来る幸せなスポーツです。

ありがとうネス。さようならヒシアマゾン。すっと忘れないよ。

Comment by Joel @ 2019/04/19 11:03 PM
お兄様!!!
…あのニュースを見た時真っ先にJoel兄様のことを思い出しました。
きっと悲しんでらっしゃるだろうな…と…。
「日が沈みかけ薄暗くなった放牧地で静かに息を引き取った」とオーナーの息子さんがおっしゃっていましたが、本当に絵のような、女王にふさわしい退け際だったのだなと思います。
だとしても、天寿を全うしても、老衰だとしても、「頑張ってくれてありがとう」と思っても寂しいものは寂しい。
我が親友兼競馬師匠のありちゃんも彼女が大好きだったので、本当に寂しがっていました。
ヒシアマゾン様(彼女に対してはなぜか様付けになります)、マダム・エアグルーヴが必死で切り拓いてくれた道があるからこそウオッカに繋がり、そこから今またアーモンドアイちゃんに繋がっていく。
血が繋がっていてもいなくても、確かに何かが繋がっていく不思議な、そして幸せなスポーツですね。競馬って。
好きになれてよかったです。
ヒシアマゾン様のご冥福をお祈りいたします。

そんなわけで私たちは「生きている馬を見に行かないと!」ということで今週末は府中に行ってまいります!!(^^)
Comment by かんざき @ 2019/04/22 10:18 PM
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